【ある行政書士の単独発言】
◆河北新報’22/10/22 「声の交差点」
石川 雅之
総務省からマイナンバーカード交付申請の案内が届いた。カードを新規に取得し、健康保険証や公金受取口座として利用すれば2万円分のポイントを受け取れるのだという。マイナンバーカードが不人気なために、お金で釣ろうとする政府の意図があからさまに見て取れた。
しかし、政府が躍起になって普及に努めても9月末時点で交付率が人口の5割に満たないのは、多くの国民がカードにメリットを感じられず、逆に個人情報の漏えいや国による監視に不安を感じているからであろう。
にもかかわらず、ポイントをあげると言ってカードを普及させようとするのは、あまりにも国民を愚弄している。
岸田文雄首相は「丁寧な説明」をたびたび口にするが、安倍元首相の国葬や統一教会と自民党の関わりに加えて、マイナンバーカードに関しても十分な説明は見られない。
ポイントをばらまく財源があるならば、対コロナの医療支援や物価高対策に活用すべきではないか。政策の方向が誤っていると思えてならない。
(これは、紙面に掲載される前の原文です)
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