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【ある行政書士の単独発言】

◆週刊金曜日’14/11/21(第1017号)

「ソニーは自社製品が兵器に使われたことを説明せよ」

                    石川 雅之

 本年夏、約五十日に渡りパレスチナ自治区ガザを攻撃し続けたイスラエル軍のミサイルの残骸からソニー製のICボードが発見されたため、私たち七つの市民団体はソニー株式会社(平井一夫社長)に質問状を出していた。しかし、ソニーは期限を過ぎても回答をせず、説明責任を果たさない姿勢を明らかにした。

 この問題が八月上旬にイラン系テレビニュースで報道された後、私たちはガザのパレスチナ人の協力を得て、上記報道では鮮明でなかったICボードの写真を入手し、「SONY」「MADE IN JAPAN」の文字を確認した。

 その上で私たちはソニーに対して同社製品がどのような経路でイスラエルの兵器に組み込まれることになったのかの説明を求めたが、ソニーはこれを無視したのである。
これまでにも、ヨルダン川西岸地区にイスラエルが建設している隔離壁に設置されているエルビット・システムズ社製の監視システムにソニーのCCDカメラが用いられていることが指摘されてきた。この隔離壁は、国際人道法違反であるとして、その撤去を要請する勧告意見を国際司法裁判所が出しているものだ。

 日本を代表する企業の一つであるソニーが、パレスチナ人に対する戦争犯罪に関わる兵器や人権侵害を進める製品を提供して利益を得ていることは、到底看過できることではない。

 回答拒否を受けて私たちはソニーに抗議文を出したが、自社製品が「買ってはいけない」と指弾される前に自ら説明責任を果たすことこそ、ソニーに今求められているのではないだろうか。


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