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【ある行政書士の単独発言】


◆河北新報’09/12/23 「持論時論」

                     石川 雅之

 宮城県立特別支援学校に通う児童、生徒が増加し校舎が過密化している問題で、県教委の「在り方検討委員会」が学校の新設を求める提言をまとめた。

 確かに、宮城県立一八校の特別支援学校に通う児童生徒数は一九○○人を越え、一○年前に比べて約三割増えた。特に仙台圏の三校では、校庭がプレハブで埋まるなど学校の過密化が進み、十分なスペースも確保できない状況だと聞く。しかし、特別支援学校を新たに作ることが、はたして的確な解決策なのだろうか。

 子どもの数が全体として減少しているにもかかわらず、特別支援学校に入学する子どもが増えているのはなぜか。それに対して何が適切な対策なのか。これは、宮城県における障害児教育の基本的な方向性に照らし、慎重に検討すべきことである。

 そもそも、宮城県はニ○○四年に「障害の有無によらず、すべての子どもが地域の小・中学校で共に学ぶ教育を展開するという「宮城県障害児教育将来構想」を打ち出し、翌○五年からそのモデル事業を始めた。これは、障害児を分離せずに健常児とともに教育するという、世界的なインクルージョン(包含)教育の流れを汲み取った先駆的な方針であった。
ところが、モデル事業が三年で終了した後は、県教委は「将来構想」を積極的に進めようとはせず、発表から五年もしないうちに、県教委はインクルージョン教育への歩みを止めてしまったように見える。ここで足を止めず、「将来構想」に基づいて障害児も地域の普通学級で受け入れていく実践を進めていけば、特別支援学校に子どもが集中することを止められたはずだ。したがって、現在の事態は、県教委が「将来構想」をしっかりと進めてこなかったことに起因するものと言うしかない。

 そうであれば、それに対する処方箋もまた、特別支援学校の増設ではありえない。「将来構想」を徹底し、障害児の地域の学校での就学を進めていくことこそが、特別支援学校の過密化を止める有効かつ適切な方策なのだ。

 わたしの属する「共育を考える会」では、毎年秋に「市民による就学相談会」を開催し、障害を持つ子どもたちの就学について、保護者からの相談を受けている。

 10月初めに行った相談会にも、八組の保護者が訪れ、地域の普通学級で学ばせたいという希望と、学校側の対応の悪さを始めとするさまざまな不安を語っていた。たとえわが子に障害があろうと地域の学校に通わせたいという親子の思いを、教育関係者はしっかりと受け止めてほしい。そして、地域の学校が受け入れを拒まず、学校全体で障害児を支えていけば、特別支援学校に通う子どもも、自ずと減るはずだ。思うに、人生の基盤は子ども時代に形成される。だからこそ、共に育つ教育は、共に生きる社会を築くために不可欠な前提条件なのである。子どもたちを分けた上での「交流教育」ではなく、最初から分けずに教育することを目指すべきだ。

 全国に先駆けて宮城県が打ち出した「将来構想」を、このまま終わらせてはならない。それは、特別支援学校の過密問題を解決するにとどまらず、障害を持つ者と持たない者が共に生きていく社会を作るために必要だからである。そのことを、県教委のみならず、県内の市町村教委や各現場で教育に従事されている先生方にこそ理解してほしいと、私は願う。


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